https://www.amazon.co.jp/成熟脳-脳の本番は56歳から始まる-新潮文庫-黒川-伊保子/dp/4101279551/ref=sr_1_1?s=books&ie=UTF8&qid=1550058730&sr=1-1&keywords=成熟脳
薄い文庫本です。
知人から勧められて読みましたが、思いのほか、色々なエッセイが面白かったのでご紹介します。
まずはマクロン大統領と奥様のお話。
脳も入力からも変えられる。
リーダーにふさわしい歩き方や話し方をしていればやがて脳もそうなってくる。
マクロン大統領はエリートでありながらブルジョワではありません。(今は大変そうですが)
政治だけではなくそのファッション(決して高額ではない服装)や立ち振る舞い、ウイットに富んだ演説…などの演出の見事さで、富裕層にも労働者層にも好感度が高かったのです。
https://www.netflix.com/jp/title/80190879
マクロンさんが大統領になるまでのドキュメンタリーがNetflixで見られます。
彼のイメージを作ったのが25歳年上の妻ブリジットさんです。
彼女の職業は高校の演劇の教師。
私は単純に演劇クラブの顧問の先生なのかと思っていたんです。
ところがヨーロッパの知識階級は、詩の勉強をしたり、演劇の指導者が加わったりして、その階級にふさわしい言葉の使い方、立ち振る舞い、装い方などを演劇メソッドとして学ぶのだそうです。
ブルジョワの家に生まれなくても経営者になる人は、時には現地の指導者を頼んで、その立場にふさわしい振る舞いを学ぶ。
マクロン大統領が通ったハイスクールは名門ですので、演劇の先生の地位は高いそうです。単なる部活の顧問ではなく、将来エリートとなる青年たちに、どのようにして、ふさわしい姿になるか、全てをディレクションするプロデューサーなのでした。
おそらくブリジットさんは抜群の知性とセンスの持ち主なのでしょう。
エリートを早世する術を知っているプロデューサーブリジット。稀有な才能と向上心を持つ美貌の青年は、優れたプロデューサーのおかげで大統領の地位まで上り詰めました。
フランスでは、“25歳年上の奥様”ということよりも、“演劇の先生”というブリジットさんの職業の方が取り上げられるんだそうです。
マクロン氏自らもブリジットがいなくては自分はこの立場にない、と語っていましたが、社交辞令やおのろけではなく、プロのプロデューサーを称えてのことでした。 知らなかった…
脳も入力からも変えられる。
リーダーにふさわしい歩き方や話し方をしていればやがて脳もそうなってくる。
日常の立ち居振る舞いや話し方、歩き方を反省させられ、思わず姿勢を正してしまいました。
ちゃんとしなくっちゃ。日頃から…