やってのける 2 意志力を使わずに自分を動かす

人には証明型と習得型の2タイプあるそうです。

 

元々優秀な人は証明型になるタイプが多く、人よりも優秀であることを証明しようとして、パフォーマンスを高める努力をします。他者より良い成績や成果を挙げて認められることを重視するタイプ。

一方、習得型は能力を伸ばす事にあるため、到達までの過程に興味や楽しみを見出します。習得型は自己承認ではなく自己成長という形で自尊心と結びついています。

 

さて、実験で、被験者に問題を解かせます。一方のグループには分析力の問題で高得点を目指すこと、と伝えます。

もう一方のグループには、これは分析力を高めるための問題で、目標は分析力の向上、と伝えます。

そして又、試験の途中に、話しかけたり、妨害をしたりもしつつ、難易度を上げていきます。

 

結果として、問題が困難になっていくと、軍配は習得型チームに上がりました。

 

物事が順調に進んでいるときは成功へのモチベーションが上がります。

ところが、難易度を上げると証明型のモチベーションが大きく低下しました。得点が取れないと考えると諦めが早くなるからです。(わかるわかる)

一方、習得型チームは、目標が分析力の向上ですので、成功への期待値が下がってもモチベーションを失わずに挑戦しょうとしたのです。(何となくわかる)結果は習得型の勝利になりました。

 

著者は結果重視ではなく、過程を重視する習得型を推奨しています。

習得型は、不安に強く、つまずいてもそれを必要なことと考えられるのです。証明型とは違い、簡単に諦めない為、大きな成功につながる場合もあります。

 

確かに、結果を出さなきゃ!と考えると、変な緊張感が起こり、(良い緊張なのかもしれませんが)平常心ではなくなるので、継続すること自体に疲れてしまいます。

 

結果にあまり関係のない趣味などはたらたら続けられます。又何となく続いているルーティーンも、それなりに上手になっていたり、人が驚く程の特技になっていたりしますものね。

そういえば、高校の友人で、成績は良かったのに、趣味で家具作りをやって、又コントラバスをずっと弾いて、というか好きなことだけやっているような人がいました。結果、彼は、手作り家具の店をもって、CDを出して、世界中で公演活動を年に1、2回している徹底した習得型のみで、成功しているタイプですよ。

(そうかーそうだー納得)

とても幸せそう…(本人は大変だよ〜っと言っていましたが。)

 

殆どの人が証明型だったり習得型だったり、その時その時違うと思います。

受験前などは習得型が〜とか呑気な話をしていられませんからね。(そういえば、受験生の方たちに向いていた話が、ダン.アリエリーの本でありました。次の機会に)

 

証明型にいってるなー今は〜と思って疲れた時は、ちょい、習得型姿勢で。もありかもです。

 

写真は某ホテルのクリスマスツリー。本の内容とは関係ありませんが…もうすぐほっといてもクリスマスはやってきますよ。早いですね…