予想通りに不合理 のダン・アリエリー教授 TED 2009年

https://www.ted.com/talks/dan_ariely_on_our_buggy_moral_code/transcript?language=jaf:id:Jyakuson:20181128204535j:image

行動経済学の先生です。何冊か読んでいたので、ググったらTEDにいくつか出演していらっしゃいました。

まずは一番古いものから、見てみました。

 

彼の本は

“予想通りに不合理”

https://www.amazon.co.jp/予想どおりに不合理-行動経済学が明かす「あなたがそれを選ぶわけ」-ハヤカワ・ノンフィクション文庫-ダン-アリエリー

“ずる”

https://www.amazon.co.jp/ずる―嘘とごまかしの行動経済学-ダン-アリエリー/dp/4152093412

 

など、とてもユニークです。(人間の不可思議な行動パターンを分析して、いかに私たちが外部の情報、環境に影響を受けるか、とても細かく描かれています。)

 

ダン.アリエリー教授は体の70パーセントもの火傷を負いました。その時、看護師のマニュアルにそった包帯の剥がし方がひどくて、大変痛い思いをしました。看護師に剥がし方を変えてほしいと頼みましたが、看護師は、今迄の経験から、一気に剥がすのが一番痛みの少ない方法だと(どう考えても痛そう)譲りません。その時のエピソードの話から始まります。

彼の著書は、

“人は、実はズルをします。例えば、会社から鉛筆を持ち帰る、自己採点の点数のゴマカシ、などの小さなズルです。でも、お金をもっていったり、大きく採点をかえることまではしない…”

などの発見から色々な実験をして、どこまで、人の倫理感が働くのか、細かく分析して、説明しています。

 

その中でも面白かったのは、自分と同じ大学のパーカーを着ている学生がズルをすると、なんとなく、同じような事をやってしまうけれど、違う大学のパーカーを着ている学生がズルをしても、そのズルをまねない。そうです。笑(なんとなくわかる気がする。君の大学はズルをするかもしれないけど、僕らは違うから、みたいなのでしょうか?クスクス…)

又、ズルし放題のテストの前に十戒と書いた紙をはっておくと、ズルをする学生が減るそうです。無宗教の学生達でもです。笑(見張られている気がするのかな?)

 

ちょっとした心の動きを見られているような気がしたり、人の心を覗いている様な気もします。

 

このTEDの収録は2009年で、エンロンの事件に触れています。ズル、の経済学的な説明があり、人は、儲けることができるか、罪になるか、を常に天秤にかけて思考するそうです。

おりしもカルロス ゴーンさんの事件で日仏は大騒ぎ。(その影響でダンアリエリー教授の本をレビューしたくなったのかもしれません。)ズルは、罪と倫理観の天秤のバランスをどこでとるか、ということの様ですよ。

 

 ダン アリエリー教授はTEDに何回も出演している様ですので、又他の回も見てみたいと思います。